メッセージ

お伝えしたいこと
-塗師屋の想い

八代目 田谷勤

嘘のない商品をお客さまに
お届けする

私は24歳で家業を継ぎました。背中に背負った輪島塗をいったいどこに売りに行けばいいのか電車の中で途方にくれていた私に声をかけてくれ、話を聞いてくれた人が料亭のご主人で、「だったら自分の店で使おう」と田谷漆器店の器を購入してくれたことがありました。
あれから六十年。お互いに代替わりしましたが、いまもその方のお店と田谷漆器店のお付き合いは続いています。
そして私は今も、職人兼塗師屋(ぬしや)として、輪島塗にたずさわっています。

二十代は新規開拓の旅。三十代は繁忙期に徹夜を重ねたことも。四十代から今に至るまでは、不景気に見舞われたり、大量発注に職人たちと汗を流したり。商いにはさまざまな波がありました。
どんな苦労も、「嘘のない商品をお客さまのもとへお届けする」、この気持ちのおかげで乗り越えてこられたように思います。

嘘をつかない。
人、自分、そして輪島塗に、正直であれ。
他者の話に深く耳を傾け、有言実行を果たす。

当たり前のことかもしれませんが、これからもその想いを大切に輪島塗に向き合っていきたいと思います。

〈プロフィール〉
田谷勤(たや つとむ)
田谷漆器店八代目、現会長。
昭和12年、塗師屋の家に生まれる。
19歳で職人の修行を開始し、24歳で家業に就く。
31歳のとき田谷漆器店を法人化し、社長に就任。
輪島漆器商工業協同組合 元理事長、日本漆器協同組合連合会 元理事長。紫綬褒章受章。

九代目 田谷昭宏

職人の力を信じる塗師屋
として踏ん張り続けたい

家族の食卓を思い返すと、店で不要となった不揃いなお椀や箸の並ぶ光景が浮かびます。「このお椀は誰それが作ったもので、ここの工夫が……」と親父の語る、それぞれの請われを聞き、職人さんの手仕事を間近で見てきた私は、輪島塗に育てられて塗師屋になりました。

塗師屋の仕事は、お客様の声をもとに器の制作方針を決定し、製造工程別に分かれた専門の職人たちへ仕事の発注をかけ、商品の完成・納品までを指揮する仕事です。いわば輪島塗の製造から販売までを手がける総合プロデューサーですが、塗師屋だけでは輪島塗は成り立ちません。

職人との掛け合いからアイディアが閃き、商品を開発する過程で何度も話し合い、デザインが形作られていく。輪島塗は、塗師屋と各職人との掛け算の力で、作られます。
こうして出来上がった商品を、お客様が目に止め、購入される。ときには「お気に入りの器です」などと嬉しい感想をいただくこともある。
塗師屋冥利を感じるのは、こうした瞬間です。

すべて手仕事で作られる輪島塗は、効率を追求することができません。
手間も時間も惜しまず、ゆっくり丁寧に作ることで品質が保たれるからです。
経営的には難問ですが、伝統工芸がお客様に愛される理由はそこにあるのではないかと感じています。

職人の能力と輪島塗の可能性を最大限に引き出す存在として、踏ん張り続けること。
輪島塗を通じてお客様に喜んでいただくこと。
それが私の仕事だと思っています。

〈プロフィール〉
田谷昭宏(たや あきひろ)
田谷漆器店九代目、現社長。
昭和38年、田谷勤を父として輪島に生まれる。
東京の大学を卒業後、一般企業勤務を経て32歳で田谷漆器店に入社。
輪島漆器商工業協同組合 専務理事。

十代目 田谷昂大

世界中の人に輪島塗の魅力を
知ってもらいたい

父からも祖父からも家業を継ぐように言われたことはありませんでした。
自分も継ぐつもりはありませんでした。
高校を卒業し、東京の大学に進学したときは、もう二度と輪島には帰ってこないだろうと思っていました。
それがいま、僕は輪島で家業を継いでいます。
自分でも不思議に思いますが、あのとき東京で就職しなかった自分は間違っていなかったと思います。

きっかけは、大学の夏休みに田谷漆器店の販売会を手伝ったこと。
器を買われたお客様がとても幸せそうにしているのを見て、衝撃を受けました。

僕の生まれ育った家は、こんなに誰かに喜んでもらえる仕事をしていたんだ!
僕はこの家業のおかげで、大学まで進学させてもらえたんじゃないか。
だったら、ここに僕の仕事があるかもしれない。
そうした想いが一気にこみ上げてきたのです。

たしかに不安はありました。
いま伝統工芸は、どの生産地も逆境にさらされています。田谷漆器店も例外ではありません。
でも、自分がやらなくて誰がやる、そう思うとリクルートスーツを着る気には、なれませんでした。

こうして僕は田谷漆器店の10代目になりました。
まだ、大層なことは言えませんが、知れば知るほど輪島塗は奥が深く、やりがいを感じます。
僕らしいやり方を見つけて、輪島塗の魅力を世界中の人たちに知ってもらえたらと思っています。


〈プロフィール〉
田谷昂大(たや たかひろ)
田谷漆器店十代目、漆器プロデューサー。
輪島塗生産額が過去最高の年である平成3年、田谷昭宏の長男として輪島に生まれる。
東京の大学を卒業後、外資系ホテルで働いたのち、24歳で輪島に帰郷。田谷漆器店入社。

いいものを作って
届けに行く。
それが私たちの
原点です。

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