輪島塗の良さは、使ってこそ分かる

「全日本人味噌汁椀輪島塗化計画」ブログでは、輪島塗の食器をもっと普段の食卓で使ってほしいと願い、とくに味噌汁椀こそが輪島塗の魅力が一番伝わると考えている田谷漆器店10代目・田谷昂大が、輪島塗の良さや使い方、味噌汁椀をはじめとするお勧めのアイテムなどをご紹介していきます。

 
「ホンモノの漆器」を手に入れたい。

輪島塗の購入を検討しているものの、さまざまな理由で躊躇している方もおられるのではないでしょうか?

「堅牢(けんろう)優美」な輪島塗は鑑賞する楽しみもありますが、実際に使ってこそ本領を発揮する漆器です。

そこで今回は、ほかの商品にはない輪島塗の良さについて取り上げたいと思います。
 

目次

1.すべてが心地よい。「自然素材」という安心がもたらす輪島塗の良さ

2.輪島塗独自の下地工程が叶える「丈夫で長持ち」

3.日用からハレの日まで。「一器多用」な使い勝手の良さ

 

1.すべてが心地よい。「自然素材」という安心がもたらす輪島塗の良さ

スーパーや100円ショップの食器コーナーには「漆器ふう」の安価な食器が並んでいます。

輪島塗との違いは、どこにあるのでしょう?

なんといっても分かりやすいのが、「心地よさ」だと思います。

お椀を持ち上げたとき、手のひらに吸い付くようなフィット感。唇を当てたときの、なめらかなタッチ。
まるでシルクのような心地よさは、天然の漆を使っているからこそ。

それに、輪島塗は見た目の重厚感に反して、驚くほど軽量です。
器の土台が自然木から出来ているので、重さは陶製の器と比べて半分ほど。
お子さんや高齢の方もストレスなくお使いいただけます。

陶器やガラス皿のように、モノが当たったときのカチャカチャとした耳ざわりな音も聞こえず、食べることに集中できる幸せも、漆器ならではかもしれません。

毎日使うものだからこそ、心地よさの積み重ねが、幸福感を増幅させてくれるように思います。

ちなみに安価な「漆器ふう」のお椀に使われているのは、合成樹脂(プラスチック)製、あるいはおがくずなどを樹脂で固めて成形した器に、合成漆などを塗り重ねたもの。

使用頻度が高い食堂のようなところでは、そうした食器の方が使い勝手が良いかもしれません。

しかし、わが家で毎日使う食器となると、どうでしょう?

大切な家族のために、安全な食材を選ぶ。体に優しい素材の服を選ぶ。
同じように、食器も安心できる自然素材で出来た輪島塗を選ぶ方が増えています。

輪島塗のベースは「木」と「漆」。いずれも貴重な国産を使うことが要件とされています。

漆器の芯となる木地(きじ)は熱伝導率が低いので、熱しにくく冷めにくい。

さらに天然の漆には抗菌作用があり、お弁当箱など保存用の器としても優秀です。

肌に触れて感じる心地よさと、安心して食事ができる心地よさ。
それが、輪島塗の良さの一つといえます。

Point
肌触りの良さと軽さ。手放せなくなる使い心地

 

2.輪島塗独自の下地工程が叶える「丈夫で長持ち」

輪島塗といえば、他の追随を許さない堅牢(けんろう)性、つまり、しっかりと頑丈なつくりも特長の一つ。
それを支えているのが、長い歴史の中で培われてきた独自の工程にあります。

輪島塗は専門の職人による分業制で、その工程数は120以上。
完成までに一年以上要することもあります。

工程数を大きく分けると「木地づくり」、「漆塗り」、「加飾」の3つに分けられ、なかでも「漆塗り」に含まれる下地づくりの工程だけでも20以上。

ここで行うのが輪島塗の最大の特徴ともいえる「本堅地(ほんかたじ)」と呼ばれる下地の工法です。

フチや高台などの欠けやすい部分に布を被せる「布着せ」や、珪藻土を焼いて粉末にした「輪島地の粉(わじまじのこ)」を漆に混ぜて塗る。

こうした見えない部分の下地づくりをしっかりと施した輪島塗は、たとえ長年使い込んで傷んでも、欠けた部分を補強したり、漆を塗り直したり出来る。
末代にわたって受け継げる、コストパフォーマンスの高い日用道具なのです。

また一つのものを直して使い続けることは、SDGsへの取り組みにもつながります。

Point
見えない部分で輪島塗の手技が器をガード

 

3.日用からハレの日まで。「一器多用」な使い勝手の良さ

最後にお伝えしたい輪島塗の良さといえば、輪島塗は一つの器を幾通りも使いまわせる「一器多用」であること。

見た目の美しさ、繊細な印象もあって、つい「特別な日に使おう」と食器棚の奥にしまいがちですが、じつは逆。

自然の木と漆からなる輪島塗は、使いほどに美しさが増します。
ですから、日々の暮らしの中で頻繁に使ってあげてほしいのです。

ひとつの器でさまざまな用途を考える行為は、単調になりがちな日常にクリエイティブな喜びをもたらします。
器を使いまわすうちに、愛着も深まります。

たとえば、高台(こうだい)のないシンプルお椀は、汁物だけでなく、サラダや刺身などを盛りつけても良い。

暑い日にアイスクリーム用の器として使えば、外側に水滴がつくことなく、冷たい状態をキープしてくれます。

お茶を運ぶための丸盆も、オードブルなどの料理を盛りつければオシャレな印象になりますし、一人用の食事トレーとして使うのにもちょうどいいサイズです。

輪島塗らしい沈金や蒔絵などの加飾を施した漆器はホームパーティーなどで映えますし、使わないときはインテリアとして飾るのもステキです。

■Point
ひとつの器がクリエイティブな喜びをもたらしてくれる

 

輪島塗の漆器は、使ってこそ、本当の良さが分かります。

ですから、まずは身近に使える輪島塗、たとえば汁椀を一つ手に入れてみてください。

このブログ名を「全日本人味噌汁椀輪島塗化計画」としたのも、私たちにとって身近な味噌汁椀こそ、輪島塗の良さを日々実感していただけると思うからです。

手に持ったとき、口にしたときに感じる「心地よさ」。

木や漆がもたらす断熱性や抗菌性、そして自然素材という安心感。

アイデア次第で使い道が幅広く、丈夫なうえに修理すれば子や孫の代まで使い続けられる。

さらに使うほどに美しく変化するという「育てる」楽しみもある。

こうした「使う」ことを体験していただける場所として、金沢市の中心部に「CRAFEAT(クラフィート)」という和食レストランを2021年7月にオープンしました。

食器はすべて、輪島塗をはじめとする石川県の伝統工芸品。
ギャラリーも併設していますので、石川県を訪れる機会があれば、立ち寄ってみてください。

そして、輪島にもぜひ足を運んでいただけると嬉しいです。

【田谷漆器店 10代目・田谷昂大】

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